ざわざわざわ。
トレイを持ったオジサン、オバサンが台に並べられた様々な食材を取り分け席へと戻っていく。
娯楽施設有、朝食付という何とも豪勢なホテルに泊まってはや二日目。
部屋は無駄に広いし、朝食付といっても、食べ放題のサービスタイムは限られているし
限られたスペースの中に宿泊人が集まるのだから朝はやっぱり混み合う。
そのせいでロイド達一行は、数グループに別れ各々別の席で朝食につくことになったのだが・・・。

 「…っ!」

 「…〜っ、だからっ!嫌だっつってんだろ!」

がたがたん。
立った勢いで机を倒しそうになり、ゼロスが焦って両手で傾きかけた其れを押さえた。

 「いきなり立つなっつーの!倒れたらどうすんだ!」

 「ゼロスがしつけーからだろっ」

数席離れた場所から、ゼロスとロイドの席へと視線を送る。

 「え、な、何?…けんか?」

 「放っておきなさい、いつものことよ。」

 「姉さん…で、でも…」



 どんっ。

ロイドが机を拳で叩いて目前に置かれた皿を指差す。

 「トマトはくえねえっって何度もいってんのに!なんだよ!これ!」

ロイドの目の前に置かれた皿には・・・・



トマトトマトトマトトマト。
トマト一色のトマトの盛り合わせ\(^O^)/


 「……そりゃ、あれだ。「愛情表現」ってやつさ。」

 「・・・・・あいじょーひょーげんとこのトマトと何の関係があるんだよ。」

 「わっかんねーかなー。好きなヤツほど虐めたいっって心理gゴフッ」



 「…ゼロス、ロイド、イチャイチャしたいんなら部屋でやってね。めいわくだから」




ゼロスの鳩尾に拳を打ち付け、満面の笑顔で席へと戻っていくコレット。
リーガルとロイドがガタガタブルブルと震えているのが遠目にもわかる。

(ああ、あの席じゃなくてよかった。)

(今日も平和な一日をありがとう)


ジーニアスは、「いただきます」と呟きトレーに置かれた皿へとフォークを伸ばしたのだった。




ろいぜろはばかっぷるだと信じてうたがわない\(^O^)/←
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