AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する






以心伝心。




いつもと変わらない、青い空。
雲ひとつない、秋晴れ。
気温は低く、それでも日中なので丁度良い温度。
シーンと静まり返った屋上に、寝転んでる影が二つ。
この季節を感じているかのように目を瞑って静かにしている。
それとも、ただ眠っているだけなのか…

そう思ったのもつかの間、
その影の一つの時任が、ようやく口を開く。


「久保ちゃん。」


そう言うと、二つ目の影である久保田が時任を見る事もなく言う。


「何…?」 

彼特有の、のんびりとした、落ち着く声。

「今、何考えてた…?」

「そりゃもう、時任クンのコトしか無いっしょ。」

即答で帰ってくる言葉。
それでも少し遠まわしな言い方だったので、

「ソレ、ぜってー嘘だろ。」

「アハハ。バレた?」

「ったりめぇだっちゅーの。」

半ば呆れたように言う時任に、久保田はただ笑っているだけだ。
寝転んで上を向いたままの状態の二人は、お互いに顔を見る事すら出来ない。
ただ、声と口調だけで分かり合えている。そんな気が、する。


「以心伝心とか、無理っぽくねぇ?俺達。」


「そーかもねェ…。」


クスクスと、笑い声が人気の無い静かな屋上に響く。

「でも、さ…」

まだ少し笑ったままの久保田が、話を始める。

「時任は、俺の事考えてたんでショ…?」

ニッコリと笑いながら言う久保田の表情を見ることの出来ない時任は、


「バァーッカ。んなワケあっかよ。」


と尚も笑いながら言い捨てる。
酷いなぁ、と久保田が苦笑気味に言うと、時任はおもむろに立ち上がり、
久保田の目の前に立つ。
久保田に、時任の影が覆う。

「ホラ、立てって。授業始まっちゃうぞ。」

そう言うと、時任は久保田に手を差し出す。

「ハイハイ。…でもさァ…」

面倒くさそうに差し出された手を握ると、おいしょ、と爺くさい言葉を上げて立ち上がる。
立ち上がると、久保田は手を握っているところを見つめた。

「何…」

「時任、まだココに居たいでしょ。」

時任の言葉が終わる前に、久保田の言葉が重なった。
時任は、自分の思っていたコトを見抜かれて、少し驚いたような顔をしている。


「次、サボっちゃう?」

「…おう。」




以心伝心なんて、結構簡単なモノなんだと知った。











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