好きな人を守りたい
またあって約束を守りたい
あの夜の
二人の約束…

『いつか其れを失うまで―』


森の中は広く
広く、そして見たこともないような真っ赤な月が空を照らしていた
其の月の下、ただやみくもに走り回っているオレ…
手紙をかく時間もなく、すぐに外へ出されて、なにも伝えられなかった。
何処で待ってるとも告げず、分校を出てすぐに歩き出して、
なにも考えずに進んだ。
こんなクソゲームに乗る奴なんかお人好しだらけの
十二支高校にはいないだろう。
だから
とりあえず、禁止区域を避けるべく歩を進めた。
それが間違っていた

歩いてる途中で銃声が聞こえた。テレビで聞いたことがある、乾いた音。
ああ、アレは本物の音を使っていたんだ…
なんてのんびり考えつつ、
足はコースを変えて、アイツを探しに走り出していた。

パラララララ

なんの音だ?マシンガン?そんなものまで入っているのか?
頭は危険信号が鳴り響き、不安ばかりが増えて、
俺は走るスピードをあげた
ふと見上げた夜空には、無数の星と、血の様に紅い月…

満月は今日だったんだ…

紅い月が真上から見下してきた

大切なモノを守ろうとして、逆にすべてを失って……


 


 
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